千葉〜館山



  こちらが件の内房線の全面です。9時13分発のこの列車で千葉から終点の館山まで乗り通します。

  113系は止まっているだけでもいい音を出してくれます。流石は国鉄型です。

  国鉄型車両は、懐事情の厳しい西日本に行けば103系(!)を筆頭にまだまだ普通に現役で走っているのですが、
  車齢も車齢なので、他所では絶滅危惧種です。房総の113系も、京浜東北線から玉突きされてきた209系の台頭により
  風前の灯の感があります。こんなことを言うと一年某氏に怒られそうですが…(笑)


  国鉄の近郊型車両と言えばやっぱりボックスシートが魅力ですよねぇ。
  近年は通勤時に多くの人間を詰め込めるよう、E231系等のように近郊型でも大半を4ドアロングシートにする傾向が強いです。

  ということで鉄研で3ボックスを占領し、千葉を出発です。私はtxp・teamkeroro・青梅特快豊田の各氏と1ボックスを占領しました。
  人の入りは結構良く、大体のボックスが埋まってました。蘇我を出ると列車はスピードを上げていきます。揺れが半端じゃないです


  下段真ん中の写真は五井で撮った小湊鉄道の写真。五井は特急さざなみを筆頭に全ての定期列車が止まる市原市の中心駅です。
  小湊線に乗り、終点の上総中野でいすみ鉄道に乗り継ぐと、外房の大原までショートカットすることができます。
  五井の次、姉ヶ崎からは進行方向右手の海沿いに工業団地が広がり、左手には同時に田園風景が広がるという千葉ならではの光景。

  下段右は木更津にて。隣のホームに止まっていた久留里線の車両です。
  久留里線は木更津から上総亀山へ向かう、いわゆる盲腸線。
  最近まで通標(タブレット)を使っていたことでも有名です。(もしかしたらまだ使っているかな?)
  ところで、前述のいすみ鉄道(旧国鉄木原線)は元々の計画段階では、上総亀山で久留里線と繋げる予定だったらしいです。
  それが予算などの関係で上総中野で小湊鉄道とになったとか…。うろ覚えですが。

  内房線も木更津からは単線で、東京方面からの直通列車も君津で朝晩のごく一部を除く大半が折り返します。

  いよいよローカル線ムードが濃くなり、上総湊あたりからは東京湾も見え隠れし始めました。





















   下から窓があく車両がめっきり少なくなった現在では珍しい、カメラを縦にして撮った左の一枚。
   微妙に傾(かし)いでいるこの角度がたまらないです。確か浜金谷か保田、安房勝山のあたり。
   浜金谷で降りた人が結構いたのでびっくりしました。みんな東京湾フェリーの乗客でしょうか?まさかねぇ…

   木更津から館山までのこの辺りは単線なこともあって、君津以外のどこの駅も島式ホーム一面二線で構造がほとんど同じなんですよね。
   設計を統一すれば便利は便利なんでしょうけど、見ている分には飽きてきますよね。君津〜館山って結構駅数多いし。

   さて、富浦を過ぎた頃から東京湾が離れていき、しばらく海とはお別れです。
   代わってだんだん街が広がってきました。二時間近く乗ってきて、ようやく館山に到着です。


館山〜安房鴨川




















   内房線の運用上の一大拠点駅、館山です。定期の特急列車は全てこの駅で折り返します。
   ところでその特急さざなみ、平行する高速道路との競争に対してかなり劣勢で、ダイヤ改正の度に定期・臨時とも本数を減らしていってます。
   五年くらい前までは、8両の特急が基本1本/時、最長でも0.5本/時の間隔で走っており、定期だけで一日12往復が走ってました。
   ところが今や、新型車両E257系の導入とともに大半が5両に短縮され、しかも定期列車は9時半の3号の次が17時半の7号という惨状。
   本数も定期だけだと一日7往復にまで激減しました。


   千葉から乗ってきた113系8両もこの駅止まり。
   ここで内房線の最新鋭、209系4両に乗り換えます。時代の変化を象徴する乗継ですね。

   こんなローカル線でLEDの行き先表示を見るのにはやはり違和感が…
   京浜東北時代も方向幕だったんだし、わざわざ改造する必要なんて無いじゃないか、と思うんですがねぇ


209系の向かい合わせの7人掛け座席二つを占領し、4分の乗り継ぎで館山を出発です。
モハ209-2167。てか人いなっ。113系での人の乗りが嘘のような乗車率です。
各車両5人ずつくらいだったでしょうか。
グループでのってたのは我々だけだったような気がします


やはり雨だったのが影響したんですかねぇ。
まぁ菜の花を見るには遅く、海水浴にも早い季節でしたし、
晴れてもそんなに観光需要は変わらないかもしれませんが。

館山から鴨川までは千倉以外街らしい街もないので、
一般の需要もそんなになさそうですし…。
特急無し&普通が一時間に一本のみの運行頻度にも残念ながら納得ですね。

因みに棒線駅(すれ違いができない駅)がでてくるのも館山からです。


   

   富浦で東京湾を離れた後、館山〜千倉は房総半島先端手前を横断する山越えで、
   千倉から再び見える海はもう太平洋です。


   ←南三原(みなみはら)〜和田浦間。

   せっかくの太平洋と漁村のコントラストも、
   どんよりとした灰色の雲と雨の水滴で見事に台無しですねぇ。
   まぁ晴れたら表の生活の事情で来れなかったので、
   あまり文句は言えないのですが…




   40分ほど209系に揺られると内房線と外房線の境目、安房鴨川に到着です。

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